さて、その翌年明治七年になっても子供ができぬので、「これも金光様に頼んだら授けてくださるかも知れぬ。一ぺん、二人連れのうて参ろう」と夫婦連れで旧四月十五日に参詣して、「金光様、私らには日夜、身に余るおかげをいただきまして、このうえありがたいことはありませぬが、まだ子供ができませぬので子供を授けていただきとうござりますが」とお願い申しあげたところが、(2)金光様が、
「うん、それは神の方で、はや授けようと思うてござる。今年の九月を楽しんでおるがよい」
と仰せられた。(3)そのとおり、その年九月にとまって、できたのが源兵衛とて、今年(大正一二)四十九歳になる総領息子である。