教祖ご帰幽前後の御事ども
今までに、教祖最後の道の大綱をお伝えあそばされし次第を申しあげて、定めし教祖の神を拝せられたこととお察し申す。(2)九月二十九日、旧八月二十九日夜のこと、休んでおると、金光様のお夢を見た。「『金光大神、長日チョウジツの道を説きたり。萩雄、手代わり勤めよ』私、おいおい、お道取り締まりいたし候と、お答えいたし候」上記のお知らせあり、お答えしたる後、次の図のごとき祭壇が現る。
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・ ・・ハ○・○・ ロ ・ イ ご結界のお机
・ ・・・・・ ・・・・ ロ 夢に教祖拝礼の場所
・ ・・・ ・○・・・・ ハ 榊に幣帛のつきたるもの
・ ・・・ニ・ ・・・・ ニ 霊舎
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・ ・・ハ○・○・ ・
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・ ・ イ ・ ・
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(4)新調の白衣に黒紋付きのお羽織を召して(教祖は常にお袴を着けられず)霊舎にご拝礼あそばされ、目を開けば消え、目をつぶれば、また現る。(5)これは容易ならぬことと、照(範雄の妻)を起こし、この様を話し、参詣の用意を命じ、入田(瀬戸廉蔵の広前)に参り、夜が明けた。瀬戸先生に告げ、西六(高橋富枝の広前)へ参り、明神様に申しあげたるに、「昨日、信者が大谷に参り、帰りて言うに、『昨日、金光様おひきになり、萩雄様お勤めで、お目にかかりませんでした』ということであるが、まだ、よう参らぬ」とのこと。ともに急ぎ参ったが、萩雄様お勤めあり、「二十七日の夕方ご祈念の時、『金光大神、長々道を説きたり。萩雄、手代わりせよ』とておひきになった」とのことを承った。(6)御領の広前にてのこと、夢にして夢にあらず、神慮かしこし。範雄の心中祈念なしおる間に、萩雄様には、われわれ両人参拝の旨、大神様へお届けのご祈念があった。
(7)金照明神は西の方の裏にお回りになり、お休みのご容体を雨戸敷居の外から無言にて拝し、大広前へ帰られ、私もともにと思いしも、金照明神は向かい席のことでもあり、お休みのお姿を拝せられたるも、私は拝するを恐れ入ると思い、決心するところあり、拝さなかった。(8)この時、萩雄様には、「他に知らせぬようひそかに願います」とのお言葉あり、両人、「心得ました。なにとぞご大切になさいますよう」と申しあげて西六へ引き取ったが、この時のわれわれの心中を申しあげることは差しひかえる。(9)明神様のお言葉に、「金光様、いとお静かに、あお向けにお休みであるが、ただ、少しほおがすいて拝せられた」とのことであった。西六でいろいろ打ち合わせ、深更におよび、大阪の両師(二代白神新一郎と近藤藤守)に申したかりしも、差しひかえ、入田へ寄りて事の次第をお話しして御領へ帰った。
(10)ご祈念申しては末の事ども考えつつありしが、かかる間にもありがたかりしは、八十二か条、九か条を、世継ぎ萩雄様とともに承り、御奥義まで承りしことなれば大丈夫と、びりともせず、大盤石の心持ちでいた。(11)されど悲しくもなり、三日にまた改めて参りしに、萩雄様お勤めにて、「ご容体、何のお変わりもなくお休みであります」とのこと、極めて小さき声にて伺いしに、ふすま一重にて萩雄様は範雄の参りしことを大神様へ申しあげてくだされた。
(12)三十日にも三日にも、他に参詣者なかりし。当日、西六へ参りしに、金照明神は一日に改めてお見舞いとして参詣をしたとのことであった。その夜は道のことを語りて夜を明かし、四日帰り、万感迫る中にくり返しくり返し道の将来を考え、ご祈念に日を送った。
(13)明治十六年正月元旦のご祈念に、
「本年、金光大神の身に虫入りたり」
とあり、夏となりては、なんとのうお元気なく拝せられ、七月十七日、「金光様、いつまでお生きなされて人を助けなされますか」と伺いしに、
「いつまでもと思うが、肉体を持っておれば痛いかゆいこともあり、本当に人を助けることもできないように思う」
と仰せらる。教祖ご晩年の御徳進み、広く人を助けることは体ありては思うように神徳広まらぬとのご神意と拝し奉る。
(14)「金光大神は形がのうなったら、来てくれと言う所へ言ってやる」
とのご理解と同じおぼしめしと拝せらる。
(15)同年七月二日、片岡次郎四郎師参詣の折、
「『今日より百日間修行せよ。しからば、金光大神の修行成就すべし』と神伝あり」
とお伝えありしが、その百日の修行成就は旧九月九日にして、ご帰幽前一日なり。
金光教教典
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昭和58年10月10日発行
編集/発行者 金光教本部教庁 代表者 安田好三
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