明治十四年の春の半ばごろ、四度目の参拝をした。その時、
「近藤さん、世には妙なことがあるもので、人を助けると言って、かえってその人を苦しめている者がある。人が、困ったから金を貸してくれと頼みに来る。そこで金を貸してやると、その人は、ありがとうございますと喜んで帰るが、もともと困って借りた金であるから、返済の期限になっても返すことができない。そうなると、貸した方から訴え、借りた方が苦しむということになる。これでは、人を助けるのではなくて人を苦しめるというものであろう」
と仰せられた。
明治十四年の春の半ばごろ、四度目の参拝をした。その時、
「近藤さん、世には妙なことがあるもので、人を助けると言って、かえってその人を苦しめている者がある。人が、困ったから金を貸してくれと頼みに来る。そこで金を貸してやると、その人は、ありがとうございますと喜んで帰るが、もともと困って借りた金であるから、返済の期限になっても返すことができない。そうなると、貸した方から訴え、借りた方が苦しむということになる。これでは、人を助けるのではなくて人を苦しめるというものであろう」
と仰せられた。