理2・近藤藤守・49

金光梅次郎氏のすすめで、金光様からご神鏡をお下げいただいた。その時、ご神鏡の由来について、
「以前、私がしばらく神様を拝まなかったことがある。それは、お上から拝んではいけないと言われたので拝まずにいたのであるが、ぜひ神様に頼んでくださいと言って来る氏子がたくさんあった。しかし、『お上から拝んではいけないと言われているので私は拝めない』と何度も断わっていた。(2)それでも、『どうしても拝んでいただかなければ病人が死ぬ』とも言って来る。それでも断りを言っていたが、それが三日や五日のことではなく、また五人や十人ではない。久しい間、毎日毎日言って来るのが度重なっては気の毒でならず、また、『拝んでくださらなければ死ぬ』と言われるとかわいそうでならず、それで、とうとう神様にお伺い申しあげた。
(3)『お上の仰せにそむけば神様の仰せにそむくことにもなりますが、氏子は、どうしても拝んでいただかなければ死ぬと言って参って来ます。それで、氏子の身の上を気の毒と思えばお上の命にそむかなければならず、お上の命を聞けば氏子が助かりません。どうしたものでございましょうか』と申しあげた。すると、神様は、『岡山へ八寸の神鏡をふかし(鋳造させ)に人をやれ。その鏡の裏には金乃神社と記せ』と仰せくださった。
(4)それで、すぐ、神様のお言葉どおり神鏡をあつらえにやり、できあがってきて神様にそのことを申しあげると、神様は、『床の間に置いておけ。そして、氏子が頼んでくれと言って来れば、その病気の都合で、日を切るとか時を切るとかして、その神鏡に向かって勝手に頼んで帰らすとよい』と仰せられた。
(5)その後、氏子がお願いにみえると、私は『お上から神様を拝んではいけないとおさしとめになっているので、頼んであげたくても頼んであげることができない。あの床の間のご神鏡に向かって、三日とか五日とか一週間とかでおかげのいただけるようにと、一心に頼んでお帰りなさい』と神様の仰せをそのまま伝えていたが、みな、願いどおり思いどおりにおかげをいただかれ、その間に、この神鏡に頼んでどれほどの人が助けてもらわれたか知れない。そういうことであるから、このご神鏡は大切にしておくがよい」
とご理解をしてくださった。

  1. 理3・内伝・13

  2. 理3・内伝・12

  3. 理3・内伝・11

  4. 理3・内伝・10

  5. 理3・内伝・9

  1. ご伝記 金光大神(昭和28年刊行版)

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