理2・堤清四郎・1

商売仲間である京都の相宗豊次郎という人から、「あなたも参りなさい。もうかりますよ」と言われ、「それなら一ぺん参ってみようか」ということで、はじめて京都の中野米次郎先生の広前に参った。(2)そこで、備中の大谷に大本社があることを聞かされ、「それでは大谷へ参って来る」と言うと、中野先生が「ご献備をことづかってくれ」と言われた。そこで、それをお預りして金光様の広前へ向かった。道中、大阪の川口で乗船する際、過って海に落ちた。(3)金光様の広前に参った時、金光様が、
「堤さん、あなたは方々歩かれるから、面白いこともつらいこともあったでしょう」
とおたずねになった。私は「江戸から長崎まで歩いて、知らない所はありません」と、得意げにお話しした。(4)すると、金光様が、
「それでは、根の国、底の国もご存じでしょう」
と言われたので、「そんな国はございません」と申しあげると、
「大阪の川口で行ったのが、根の国、底の国でありましょう」
と仰せられた。すべてを知っておられたので、恐れ入った。

  1. 理3・内伝・13

  2. 理3・内伝・12

  3. 理3・内伝・11

  4. 理3・内伝・10

  5. 理3・内伝・9

  1. ご伝記 金光大神(昭和28年刊行版)

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