明治二年七月一日、酒井佐吉さんとともにお広前に参った。参ると、金光様は、はやご存じで、
「大阪の氏子、遠方から、ようこそ参って来られた」
と声をかけてくださった。お机のそばに進み、前年来ご縁をいただき、おかげを受けている事情を述べて、お礼を申しあげた。(2)金光様は、さっそくご神前に進まれ、
「卯の年の氏子(福嶋儀兵衛)、大阪からはるばる参りました」
と神様にお届けのご祈念をしてくださった。(3)そして、後ろに振り向き、
「卯の年の氏子、信心して神になれ」
と仰せられ、(4)やがて机にもどられて、
「人は此方のことを生神であると言うが、此方でも、あなた方と同じ生身の人間である。信心しておかげを受けているまでのことである。(5)大阪には天神祭りとかいうにぎやかなお祭りがあるそうだが、その天神様も、あの役の行者も弘法大師もみな、もとはただの人間である。わが心から神にも仏にもなられたのである。(6)あなたも、神様の仰せどおり真一心に神信心しておかげを受け、人を助けて神にならせてもらうがよい」
とご理解くださった。