妻あいは生来体が弱く、お産には難儀をした。はじめて参拝したその時、妊娠していた妻の身の上について、心にかかるままを申しあげると、
「子供は神様からの授かりものである。胎内の子は神の氏子である。神様のおかげで生まれてくるのであるから、此方の道では喜び(出産)にしくじりはさせない」
と仰せられ、(2)さらに、
「腹帯をするにはおよばない。物忌みも毒断ちもいらない。好きな物をいただいて体を作れ。産の汚れは言わなくてもよい。どの方角へ向いて産をしても障りはない。神様が後ろ神と立って、隣知らずの安産をさせてくださる。金乃神様、と一心に取りすがって、おかげを受けよ」
とお諭しくださった。(3)その年の十二月二十三日、み教えどおり、あいは隣知らずの安産のおかげを受けた。